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七庭本店の『手造りおこげ』は、まったく違います。 |
職人技
例えにして申し訳ないのですが、街でよく見かける『手造りパン屋さん』。でも、実際には粉と水を練るところからすべて手作業で行っているお店はほとんどありません。
七庭本店の『完全手造りおこげ』は、お米をとぐことや成形・乾燥にいたるまで、すべての工程が職人による入念な手作業で造られ、一切機械は使用していません。
『セミ手造りおこげ』も、成形以外はすべて『完全手造り』と同じ工程ですし、成形も大まかな形作りを機械で行っているだけで、細かな修正は手作業です。
そのため、形はどうしても多少不揃いになってしまいますが、油で揚げればどのような「おこげ」でも米粒の膨らみによって歪みが生じます。当店では形の違いにこだわるよりも、もっと大事なことがあると考えています。
何故?
では、手造りすることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
実は手造りによるメリットはただひとつ、『味』です。規格化された機械による大量生産品は非常に整った形で見た目も綺麗です。しかし、肝心の原料本来が持つ味わいが抜けてしまっている例も見られます。
手造りでは味を失ってしまうような工程や処理を行わず、手間はかかりますが、少量ずつ丁寧に造ります。まだ、ほとんどの方が知らない手造りの『おこげ』の味わい。きっと新しい味の世界を体験していただけると思います。
論より証拠
実は「おこげ」自身の味や質というものは、これまであまり吟味されたことがありませんでした。ほとんどの場合、濃い味付けのアンカケ料理なので、「おこげ」の味が分かりにくかったことと、お客様が火傷をしないように店員さんがアンカケをかけてしまうため、「おこげ」だけで食べる機会がなかったことも一つの要因です。
当店の「おこげ」を使っているお店では、「おこげ」とアンカケを別皿で提供し、お客様自身に最後の仕上げをしてもらっているお店もあります。それは、より良い状態で料理を食べていただくための心遣いであり、「おこげ」だけで食べても充分美味しい、という事実があるからこそできるのです。
品質
沢山ある「おこげ」の製造工程の中でも最も重要な工程のひとつに「乾燥」があります。飲食店さんでおこげを自作されているケースでは、時間や環境の面でこの工程が難しく、品質を下げてしまっている場合があります。主な例では、芯が乾燥していないため中心が堅かったり、揚げムラができたり、一人前の量がバラバラだったり、表面に細かなしわが入り揚げてもツヤがなかったり・・・。最悪の場合では、カビが生えてしまいます。
アンカケをかけてしまえばおこげの品質は確かに分かりにくくなります。しかし、そのような方法に頼っていては、新しい「おこげ料理」は発展しにくいのではないでしょうか。「おこげ」だけで食べても美味しいからこそ、新しい料理が生まれるはずです。
食味
「手造り」の違いが最も分かりやすいのは、当たり前ですが食べ比べていただくことです。同じ条件で素揚げして、そのまま一口かじってみて下さい。「カリッ」という歯切れ良い音とともに、豊かな香ばしさと、穀類が本来持っている味わいが口中に広がります。
これこそが「手造り」でしか味わえない豊穣さです。
事実、現在の当店のお客様では、50%近くのお店で「おこげ」に何かをトッピングした料理を提供されています。これも「おこげ」自体が美味しいからこそできる手法です。
そして、土台が美味しければ、アンカケなどをかけた「おこげ料理」としても、より美味しくなるのはもちろんのことです。
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